睡眠時無呼吸について
睡眠時無呼吸症候群とは
あなたの睡眠は大丈夫ですか?
どんな病気?
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気です。10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上続く人が睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
呼吸が止まると肺に酸素が取り込めず、酸欠状態となり身体への影響は重大です。
高血圧・心臓病・脳血管障害など生活習慣病といわれる病気を招き、かつ悪化させます。
重症のまま放置しておくと、命に関わることもある病気ですが、自分では気づきにくい病気であることがやっかいです。
こんな症状はありませんか?
- 毎晩大きく激しいいびきをかく
- 睡眠中「息が苦しそう」「息が止まっている」と言われたことがある
- 昼間、我慢できないほど眠たくなる
- 朝起きた時、疲れが残り頭もすっきりしない
- 朝起きた時、頭痛がする
- 肥満の傾向がある
- 高血圧である、もしくは高血圧剤を飲んでも血圧が下がらない
- 夜間にトイレに起きることが多い
- あごが小さく二重あご、もしくはあごのくびれがない
上記6つの項目の①または②に該当し、②~⑨の一つでも該当があれば受診をおすすめします。
なぜ放置してはならないのか?
睡眠呼吸障害は①血中の酸素濃度低下
②睡眠の質の低下を引き起こします。
「寝つきもよく十分寝ているはずなのになぜ?」「昼間のだるさ」「作業率の低下」「いびき」などの症状を訴えて来院されます。
- 血中の酸素濃度低下
→肺に十分な酸素が取り込めないために、それを補うために心臓はたくさんの血液を肺に送り込もうとします。その結果、心拍数の増加、肺動脈圧の上昇・血液に粘りが生じる・右心室の負担が大きくなるなどが生じて、心肺機能の安静が取れなくなります。 - 睡眠の質の低下
浅い眠りが多く、深い睡眠ができなくなります。目が覚めていなくても、睡眠の分断が起こるようになります。睡眠が分断されることにより、各臓器が休めなくなり、心臓の脈拍増加、早朝高血圧、動脈硬化などを起こし、命を危険にさらします。
生活習慣病の予防には、食事や運動も大切ですが、良い睡眠をとることも大変重要です。
どんな検査ができるの?
睡眠中の呼吸状態を把握し、
睡眠時の呼吸障害の程度を調べる検査を行います。
鼻の気流・いびき・血液中の酸素濃度・体位・体動を測定します。
検査機械をレンタルし、自宅で行っていただきます。
治療法は?
当院ではCPAP(シーパップ)という治療法を行っております。
CPAPとは寝ている間に鼻にマスクをつけて、無呼吸を防ぐために気道に空気を送り込みます。
CPAPのメリット
CPAPをすることで
「睡眠の質を上げる」「いびきの抑制ができる」
「睡眠時無呼吸症候群の改善による生活習慣病の予防ができる」
などの効果が得られます。
CPAPを耳鼻科で行うメリット
CPAPは鼻の通りがよくないと効果が得られません。
当院は「鼻の日帰り手術」を得意としております。鼻の通り・のどの状態からのアプローチをしながら、患者さまのサポートを行います。
また、CPAPは睡眠中の呼吸を安定させるための治療です。そのため、根本的は治療にはなりません。当院では、減量や生活習慣を見直すサポートも行います。